今回は花粉症で目のかゆみが起きる原因について説明してみます。
その前に、ヒスタミンという化学物質をご存知でしょうか? ヒスタミンは蕁麻疹やアレルギー性鼻炎・皮膚炎の「かゆみ」を誘発する物質だといわれています。
かゆみだけではなく血管の拡張作用や血圧の低下などの炎症反応を引き起こします。
炎症反応というのは、体に侵入した毒素や異物をそれ以上拡散させないために起こしている反応と言っても良いでしょうか。
難しい説明は省きますが、かゆみを感じるからこそ毒が全身に回らずに守られているともいえます。
ただ、「必要悪のヒスタミン」ですが暴走することがあります。毒やアレルゲンが入ってきたときに過剰に分泌されてしまうのです。
花粉症のアレルギー反応というのはこのヒスタミンが過剰に分泌された状態なんですね。
さて、目のかゆみですが、目は異物(花粉)が侵入するとまばたきや涙を流すことで洗い流そうとします。一種の防御反応ですね。この時、目の結膜がアレルギー反応をおこします。
するとヒスタミンが脂肪細胞から放出され三叉神経終末を刺激してかゆみ・涙腺からの涙の流出を発生させます。
また先ほど書いたようにヒスタミンは血管の拡張作用もあります。目の充血もヒスタミンが直接血管に作用したために起こるんですね。
ところで、目のかゆみと関連して気になることを聞きました。花粉症で悩んでいる方ならアイボンってご存知だと思います。目の洗浄薬です。
このアイボンが危険なのでやめるべきだという方がいます。理由はアイボンの洗浄力が高いために、目の保護に必要なものまで洗い流してしまうということです。その結果ドライアイになりやすくなったり細菌に感染しやすくなったりするのだそうです。
まぁ、確かに一理あるのですがわたしのまわりではアイボン愛用者が多いですし特に問題が起きたという話は聞いていません。アイボンて絶対にダメ!と決めつけるのではなく合わなかったり心配だったらやめたら良いと思います。あと、花粉症とは関係ないけどドライアイが気になる方も使用はしない方が良いかもしれません。
逆に数年使用していてもどこも悪くない、むしろ大いに役に立っている!という方は無理して急にやめなくても良いと思います。わたしの個人的な意見ですが。